農民に対する政策で支持を獲得。タイ愛国党(TRT)が設立された(1998年)
タイ愛国党(TRT:Thai Rak Thai Party)はタイの政党の一つで1998年7月14日にタイの実業家であるタクシン・チナワットによって設立された。2001年の総選挙では当時の与党であった民主党に勝利し第一党となった。しかも当時選出された議員の4割は新人議員で、2005年に行われた総選挙ではタイ愛国党が500議席のうち376議席を獲得し、タイ初の単独政権を実現した。
タイ愛国党の政策は農民の借金返済を3年間猶予、全ての村に100万バーツ(約300万円)ずつ配分する基金の設立、30バーツで診察をうけられる医療保障制度などを掲げていたため、一般大衆から絶大な支持を受けていた。
しかし反タクシン派将校によって引き起こされた2006年のタイ軍事クーデターで、政権は倒され、当時イギリスにいたタクシン氏は党首を辞任した。それを皮切りに、他の党員も次々に辞任していった。
その後、総選挙での違法行為も発覚し2007年にはタイ憲法裁判所がタイ愛国党に対して解党命令を下し、それに加えてタイ愛国党の議員111人は公民権を5年間撤回されることとなった。